金融庁は、令和5年3月3日(金曜日)に、“サステナビリティ開示に係る国際カンファレンス”を大手町フィナンシャルシティ カンファレンスセンターにて開催、結果を公表した。
資本市場では、企業の価値創造に不可欠なサステナビリティ情報への注目がこれまでにないほど高まっている。サステナビリティ情報に対するニーズに応えるため、世界中の様々な基準設定主体や各法域・地域において、サステナビリティ開示基準の策定に向けた取組みが大きく進展している。
このような状況の中、G7・G20は、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)によるサステナビリティ開示のグローバル・ベースラインの策定作業への支持を継続的に表明。ISSBは、2023年前半に最初の2つの基準(全般的要求事項と気候関連開示)を最終化する予定。また、ISSBは今後2年間の作業計画の策定に向けて、今後の優先アジェンダについての意見を募集するため、同じく2023年前半に情報要請を行う。
金融庁では、令和5年3月3日(金曜日)に、“サステナビリティ開示に係る国際カンファレンス”を開催。本カンファレンスでは、企業、投資家、市場参加者、証券取引所、監査法人、基準設定主体、規制・政策当局が一堂に会し、各法域・地域におけるサステナビリティ開示への取組み、グローバル・ベースラインの策定に向けたこれまでの進捗状況、さらには気候に続く次の優先課題について、議論を行った。当日は、会場・オンラインの参加を合わせ、約1,000名が参加した。
議論の内容
・14時30分-14時35分 開会挨拶1 岸田文雄 内閣総理大臣
・14時35分-14時45分 開会挨拶2 Erkki Liikanen氏 (IFRS財団 トラスティ議長)
・14時45分-15時35分 パネルディスカッション1「サステナビリティ開示のフレームワークの発展に向けて」
- Jean-Paul Servais氏 (証券監督者国際機構(IOSCO)代表理事会 議長)
- Ugo Bassi 氏 (欧州委員会(EC)金融安定・金融サービス・資本市場同盟 総局(DG FISMA)ディレクター)
- Paul Munter氏 (米国証券取引委員会(SEC)主任会計士)
- 長岡 隆 (金融庁総合政策局審議官(国際担当))
- Kris Nathanail 氏(モデレーター) (証券監督者国際機構(IOSCO)シニア・ポリシーアドバイザー)
・15時35分-16時00分 特別インタビュー:グローバル・ベースラインの構築に向けてーこれまでの進捗と今後の展望ー
- Emmanuel Faber氏 (ISSB議長)
- 田代桂子氏(聞き手) (IFRS 財団トラスティ、株式会社大和証券グループ本社 取締役兼執行役副社長)
・16時00分-16時20分 休憩
・16時20分-16時35分 基調講演 Larry Fink氏 (BlackRock Chairman and Chief Executive Officer)
・16時35分-17時25分 パネルディスカッション2「次の基準開発アジェンダへの期待」
- Cambria Allen Ratzlaff氏 (The Human Capital Management Coalition 共同議長)
- Danae Kyriakopoulou氏 (ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス Grantham Research Institute on Climate Change and the Environment Distinguished Policy Fellow)
- Eugene Wong氏 (Sustainable Finance Institute Asia CEO)
- 銭谷美幸氏 (三菱UFJフィナンシャル・グループ チーフ・サステナビリティー・オフィサー(CSuO)、三菱UFJ銀行 チーフ・サステナビリティー・オフィサー(CSuO))
- 高村ゆかり氏(モデレーター) (東京大学未来ビジョン研究センター教授)
・17時25分-17時30分 閉会挨拶 中島淳一 (金融庁長官)
金融庁主催 サステナビリティ開示に係る国際カンファレンスの開催結果について:金融庁 (fsa.go.jp)