金融庁は、「クライメート・トランジション・ファイナンスに関する基本指針(案)」をとりまとめ、意見の募集を開始した。
同庁は、2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に向け、再生可能エネルギー等の既に脱炭素の水準にある事業へのファイナンスを促進していくことと合わせて、温室効果ガスの多排出産業が脱炭素化に向かって行くための移行(トランジション)の取組へのファイナンスについても促進していくことが重要との認識。
国際的にも、こうしたトランジション・ファイナンスに関するガイドラインの策定や金融商品の策定などの動きが既に出始めており、昨年12月には、これまでもグリーンボンド原則等を策定してきた国際資本市場協会(International Capital Market Association; ICMA)により、「クライメート・トランジション・ファイナンス・ハンドブック」が策定、公表されている。
我が国においても、2050年のカーボンニュートラルに向け、官・民の投資を集中的にこの分野に投入していくことが求められる中で、国際取組の進捗を注視しつつ、国内でのトランジション・ファイナンスの実施の促進のため、枠組みの明確化を行うことが急務となっている。 このため、同庁庁・経済産業省・環境省の共催で、「トランジション・ファイナンス環境整備検討会」を設置し、我が国のトランジション・ファイナンスのための基本指針の策定に関する検討を進め、今般、基本指針案を取りまとめたもの。
https://www.fsa.go.jp/news/r2/singi/20210405.html