野村證券は、5月31日、同社元社員が詐欺および窃盗の容疑で警視庁に逮捕されたことを公表した。
同社社豊橋支店元社員(2016年12月19日付懲戒解雇)は、2010年4月から2016年4月にかけて7名 の顧客から野村カードを詐取し、暗証番号を聞き出したうえでこれを利用し、ATMから約2億7,000万 円を引き出し、着服していた。
当該元社員は不正に得たその資金を、生活費、遊興費等に充てていた。同当社では、2016年5月に顧客からの問合せを受け、直ちに社内調査を実施し、事案の 解明に努めた結果、上記の内容が判明したことから、警察に相談をするとともに捜査に全面的に協力し、2017年5月25日には警視庁に上記内容の告発状を提出した。
元社員に 対し、同社が顧客に弁済した金銭の返済を求めていくとのこと。
再発防止に向けた取り組みとして、下記具体策を挙げている。
(1) ATM 出金に関するモニタリングの強化
(2) 野村カードの不正利用防止措置の強化 ① 口座開設時の原則不発行化 ② 長期未使用カードによる出金に関する制限措置の導入
(3) 管理職による社員行動の確認態勢の強化
(4) 長期在籍社員に対する管理・牽制の強化 ① 連続休暇取得時等におけるお客様確認の実施 ② コンプライアンス研修への緊急招集による牽制態勢の強化
(5) お客様への注意喚起や取引状況の確認機会の確保 ① 注意喚起文書のホームページ掲載やお客様への送付 ② 電子書面を長期未確認のお客様に対する報告書等の郵送
(6) 法令遵守意識の醸成を図るための研修のより一層の強化
http://www.nomuraholdings.com/jp/news/nr/nsc/20170531/20170531.pdf