滋賀銀行は、環境省が実施する「令和6年度脱炭素実現に向けた自然関連情報分析パイロットプログラム(金融機関向け)」の参加金融機関として採択された。
本事業は、金融機関の投融資ポートフォリオにおける自然との接点や自然関連リスク・機会の把握・分析を通じ、金融機関における気候変動対応と自然資本保全の相互関係を整理し、具体的な取り組みの検討を行うモデル的な事例を創出することを目的に実施されるもの。
同行では、2010年に生物多様性保全方針を制定し、多彩ないのちを育む琵琶湖の湖畔に本拠を置く企業として、経営に環境を取り込んだ「環境経営」を実践し、地域の脱炭素化や“地球の恵み”である生物多様性の保全に努めてきた。自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures:TNFD)(※1)が2023年9月に公表した開示提言(TNFD提言)に賛同し、2024年1月には開示提言の採用者(TNFD Adopter)(※2)として登録している。
同行は、本事業への参加を通じて自然関連情報分析への知見を高めることで、脱炭素の実現に向けた取り組みと、自然環境に負の影響を与える資金の流れを、良い影響を与える「ネイチャーポジティブ(自然再興)」へと転換していく取り組みとを統合的に進めていく。
- 自然関連財務情報開示タスクフォース
自然や生物多様性へのネガティブな影響を緩和するため、世界の資金の流れを「ネイチャーポジティブ」な成果へとシフトさせることを目的として設置された国際イニシアチブ。国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)、国連開発計画(UNDP)、世界自然保護基金(WWF)、グローバル・キャノピー(英国環境NGO)の4団体により2021年6月に正式発足し、自然関連の財務情報を開示する枠組みの開発・提供を目指している。2023年9月にTNFD最終提言v1.0を公表した。 - TNFD Adopter
TNFD提言に基づく開示を行う意思をTNFDのウェブサイトで登録した企業等のこと。登録企業は2024年会計年度以前もしくは2025年会計年度までに、TNFD提言に基づく開示を行うことが求められている。